将来が不安だ、明確な理由はないが漠然とした不安がおそってくる。
そんな心境を吹き飛ばしてくれるキラーフレーズがあります。
ブリッジ・オブ・スパイの作中で何度も登場する、「役に立つか?」というセリフです。
一見冷酷に聞こえますが、
重要なシーンで登場するこのセリフは過ぎてしまったことや
どうしようもない未来の不安に対し自分を今、この瞬間に引き戻し、目の前のことに集中するために使われています。
この映画を見て、このキラーフレーズを意識に刷り込む(笑)ことでどうしようもないことに不安を感じたり、
どうにもできないことに悩んでしまっているときに思い出し、すぐに気持ちをリセットできます。
また仕事に対する誇りと信念を持った弁護士の物語ですから、仕事での悩みを抱えた自分を奮い立たせることもできます。
落ち込んだ時に気持ちを切り替える手段としてぜひ見ていただきたい作品です。
ブリッジ・オブ・スパイ あらすじ
2016年公開、トム・ハンクス主演、スティーブン・スピルバーグ監督作品
舞台は1950~1960年代の米ソ冷戦時代
ソ連のスパイ(マーク・ライランス)がCIAに拘束されるところから物語は始まります。
ソ連のスパイを弁護するのは、保険の分野でキャリアを積んだ弁護士のジェームズ・ドノバン(トム・ハンクス)
スパイに対する世論は厳しく判決は死刑が濃厚かと思われる中、
ドノバンは将来的にアメリカのスパイが拘束されたとき、その交換に使うべきと主張。
なんとか死刑は免れたが、すぐにその日はやってくる。
ソ連上空を偵察飛行中に撃墜され拘束されたアメリカ側のスパイ。
東西冷戦下、一触即発のなか両陣営のスパイ交換任務にあたったドノバンの交渉劇を描いた、実話に基づく作品です。
みどころ
ソ連のスパイを弁護する立場ですから、ドノバンに対するアメリカの世論は冷ややかで厳しいです。
そんな中、自分の仕事に誇りを持ち、確固とした信念をもって弁護にあたるドノバンの姿に勇気づけられます。
スパイであっても祖国のために命を懸けて働いた者を死刑にするべきではない。
今こそ自由の国アメリカとして、民主主義国の手本として強国の態度を示すべきだというドノバンの議会での演説は鳥肌モノです。
まさに不屈の男といわれるにふさわしい男の中の男という感じです。
またソ連のスパイ、アベル(マーク・ライランス)も渋くてかっこいいです。
敵国で一人拘束され、死刑になるかもしれないというとてつもない不安の中、
彼は動じることなくただ一言「Would it help?」(不安は役に立つか?)と言ってのけます。
何事にも動じない冷静なアベル、確固とした信念を持ち決してあきらめない不屈の男ドノバン。
男の中の男である両者が次第に打ち解けていくさまも必見です。
まとめ
将来が不安だ、仕事にやりがいが持てない、そんな悩みを持つ人にはこの映画はとてもおすすめです。
将来が漠然と不安で落ち込んでしまっている時には、
アベルのように心の中で「Would it help?」と唱えて今を一生懸命生きる勇気をもらえますし、
仕事がうまくいかない、やりがいが持てない、そんな時にはドノバンのように誇りを持ち、
自分の中に確固とした信念を持って戦う人を見て、自分も頑張ろうという勇気を沸き立たせることもできます。
これはただのスパイ映画としてではなく自分を奮い立たせるために事あるごとに見返したい珠玉の作品です。